今年は、「京都祇園祭の山鉾行事」がユネスコによる世界の無形文化遺産に認定されて2回目の山鉾巡行。
「京都・祇園祭ボランティア21」に結集される皆様は、各山鉾の「曳子」「舁子」と
してのご奉仕、誠におめでたく存じます。
数年後には、四条新町下ルところに「大船鉾」が勇姿を現す。
この復興事業が完了すれば、山鉾風流の数は33基。
そのうち、現在は21基がボランティアによって支えられております。
このご奉仕は、それぞれの山鉾担当者の責任指導のもとに、毎年新しいメンバーが各町内と協調し、担当山鉾の伝統に同化していただいていることを誠に喜ばしく存じております。
各町内との協調関係は、ボランティアの役員諸氏のご努力の賜物であります。各山鉾保存会と相互意見の調整交流がいっそう活発化するなど理解は深まってまいりました。
今後共相変わりませぬご支援をお願い致します。
私どもの「山鉾風流」は650年の歴史を重ねて今日に至っておりますが、これは八坂神社の神輿渡御に伴うものでありまして、社より四条寺町の「お旅所」にお出ましになる神幸祭が17日の巡行で、先祭と俗に申しております。
過ぐる24日には、お旅所から聖地「神泉苑」で疫病退散を祈念し社に帰られる還幸祭、これを後祭と申しておりました。
昭和41年、諸般の事情で17日に合同巡行となってしまって47年、今私達は山鉾巡行本来の在り方に戻すことを当然のこととして、24日の後祭の復興ができるかどうかの議論を始めることといたしました。
これは、昨年9月より、前の深見理事長より山鉾連合会を束ねる大役をあずかった私の所信でもあります。
往古よりの伝統を現在に生しきってこそ、文化遺産の継承はうつつのものになるのですから、後祭復興には負の条件が多々ありますが、私達の議論にも、ボランティアの皆様のご理解を頂ければと念じております。
<平成23年4月17日>